【ぶどう研究所】今年の摘房は通年より多め!?【もっと良いワイン2016】




ヴェレゾンが始まっていますよ!

ちょうど今の季節に、黒ぶどうの着色が始まります。この色付き始める事を「ヴェレゾン」といいます。

一つの房をじっくりと見るのも綺麗ですが、垣根全体が色付き始めている光景は、本当に綺麗で綺麗でたまりません。

是非本物を見ていただきたいのですが、生産者でもない限りぶどうの木さえ見る機会はほぼ無いでしょう。なので、しっかりとぶどうの素晴らしさを伝えて行きたいと思います。

ワインぶどうの摘房が本格化!

ちょうどヴェレゾンが始まっているこの時期に最終的な摘房が行われます。

摘房とは、ぶどうの房を切って落としてしまう事です。前回の作業でも摘房しましたが、その程度の摘房ではまだ足りないんです。

関連記事:ワインぶどうの房をほぐしてきれいに整えます。

以前の作業では1つのツルに2つの房を残しました。これを今回はさらに少なくしていきます。

どの程度摘房するのか。

ワイン用のぶどうに限らず、ぶどう栽培にとって摘房という作業は必要不可欠です。

摘房の狙いとして、糖度を均一に上げる事と、凝縮感を出す事があげられます。

一般的な生食用のぶどうは1つのツルに対して1.5~2.0房ほどに調整します。この数値は一般的なぶどうであり、シャインマスカットや巨峰などの粒が大きく、甘い品種はもっと少なくするなどの例外はもちろんあります。

さて、ワイン用のぶどうですが、生食用に比べ糖度や凝縮感などといった要素が求められます。まず基本として1.5以下が基準となるでしょう。

 

当初の予定は通年通りの1.5でした

毎年摘房の数はおおよそ1.5くらいです。そこからその年の気候条件や、樹勢などを加味しながら増やしたり減らしたりしていきます。

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1房・2房・1房・2房といった具合に調整していき、あまりに大きい房は実っている数を減らし小ぶりにしてあげます。

その日は指示通り1.5に調整し、無事今年の摘房が終わったように思いました。

今年の摘房は1.0でいきます!

後日、ワイン工場の醸造責任者の方より摘房の指示があったそうです。

今年は1房しか残しません!

理由としては、新梢の数が例年より多かったので、摘房を1.0にしなければ、1株あたりの果実数がおおくなってしまうとの事です。

収量制限で、より良いワインに。

おいしいワインはぶどうづくりから。

収量を減らすと、栽培農家さんにとっては収入が減ってしまうので、あまりしたくないというのが少なからずあると思われます。

ワインぶどうは糖度でぶどう単価が決まりますが、糖度と同じくらい、ぶどうの凝縮感がワインにとって重要だと感じます。

実際に海外の温かい地域では、糖度の上がりすぎの対策をしていますから。

ぶどうは本当に奥が深く、ワクワクしてしまう果樹ですね。