ぶどうの雨除け【マンズレインカット】

マンズレインカット




雨よけのも種類があるので、こんかいはそれをご紹介します。

 

ぶどうの仕立てによる雨よけの違い

「生食用の棚仕立て」と、「ワイン用の垣根仕立て」では雨よけの範囲やサイズが違います。

 

まず生食用の棚仕立ては、ぶどうの葉を横方向に広げます。

この栽培方法は圃場のほぼすべてに枝や葉がいくため、雨よけの範囲はそれと同様に圃場のすべてです。

ぶどう栽培

 

対してワイン用の垣根仕立ては、ぶどうの葉を下から上へ縦方向に伸ばしてあげる栽培方法です。

なので面積は少なく、雨よけ対策は木の上だけしてあげれば良いわけです。

垣根

 

 

垣根専用マンズレインカット

世界中で作られているワイン。

世界のどの国でもワイン用のぶどう栽培で雨よけは基本つかいません。

雨よけをしているのは日本のような雨の多い気候の国。

そんな日本で開発されたのが「マンズレインカット」という垣根専用の雨よけ栽培システムです。

岩手県大迫町では、ワインぶどうのほとんどがマンズレインカット方式で栽培されています。

 

ビニールをかける作業は人手が必要です。

先日、マンズレインカットのビニールかけをしました。

まず、ビニールが非常に長い。

分割せず、1枚のビニールで全体を覆うため、1人ではまず無理。

最低でも3人はいなければビニールをかけれないです。

レインカット ビニールかけ ぶどう栽培

 

栽培はしやすいが、コストの面で難アリ。

マンズレインカットは本当に素晴らしい商品だと思います。

マンズレインカットの活用により育成管理がしやくすく、高品質なぶどうが収穫できるようになりました。

 

しかし、コストが大きくかかってしまうのが難点でもあります。

まず、初期投資としてマンズレインカットを設置する資材代、工事費がかなり高額。

初期投資分を回収し、ビジネスとして利益を出すためには10年単位のかなり長い年月が必要になります。

また、ビニールも劣化したら買い替えなければいけません。

それらのコストを考えるとスタートアップでの活用は難しいでしょう。

ある程度資本力のあるワイナリーや農家なら活用するにこしたことはありません。

 

最近では、ぶどうの房の上だけをビニールで雨から守る「レインプロテクション」という製品もあります。

レインカットより安価なので設置するワイナリーも増えているようです。

効果が大きいのであれば、レインプロテクションは今後の主力になるかもしれませんね。

レインカット ワイン畑

ビニールを張り終わった眺めは最高に綺麗ですね。

どんなぶどうが採れ、そしてワインになるのかいまから楽しみです。