実が割れてしまう、ぶどうの「烈果」が起こっています。【2017日照不足】

ベレーゾン




 

2017年は雨も少なく良い年だな~と思っていたら、8月に入りいきなりの日照不足。そして雨。

今年の夏の日照不足は農作物全てに影響が出ているようです。例えばお米。聞いた話によると、稲穂が出てない畑が例年よりだいぶ多いそうです。これはどういうことかというと、花が咲かない→実らない→収穫ゼロ!!ほんとうに今年の異常気象には頭を悩ませます。

 

ツヴァイゲルトレーベの粒が割れた理由とは?

ベレーゾンが始まり約半月が経過しました。この時期はどんどん甘くなると同時に、実が柔らかく、割れやすい時期でもあります。乱雑に扱うとすぐ潰れてしまったり、実が落ちてしまうので優しく丁寧に扱わなければいけない時期です。

さてそんな時期にこの日照時間の短さ。そして雨。園地はジメジメしており、あきらかにぶどうに悪影響がありそうだなと思っていたらやはり被害にあってしまいました。

烈果

ぶどうが雨の水分を、葉や根から多く含んでしまった結果、膨らんでいた実をさらに大きくしようとするので、耐えきれなくなった皮が破れてしまいます。

烈果させないような栽培方法はもちろん何かあるでしょうが、まだまだ勉強不足の私には「雨のせい」としか理由がわかりませんでした。いずれにしろ、残った粒は万全の状態でワインになってほしいので、傷んだつぶをキレイに取り除き、病気にさせないように細心の注意をはかっていかなければいけませんね。

ちなみに、私の知り合いでツヴァイゲルトレーベを栽培している方がいるんですが、そちらは烈果が非常に少なかったです。粒は多いですが。笑 やはり烈果は、樹の強さや土壌にも関係があると思います。これからどんどん勉強して知識を付けなくてはいけませんね。

 

来年は雨よけ無しの実験。烈果はどうなる!?

今年はマンズレインカットでの栽培なので、雨の影響はお陰様で少なくて済みました。これがもし、雨よけビニールが無かったらどのような成長をするのでしょう?

ここ大迫町では、ワイン・生食どちらのぶどうを栽培する場合でも、ビニールで雨をカットした栽培方法を行ってまいりました。雨を遮ると薬剤散布が抑えられたり、安定した収穫が見込めたりと良い事もあれば、初期投資やランニングコストが多くかるし、作業性も悪いように思えます。そこで私は、来年できる垣根は思い切って雨よけ無しにしました。

雨よけ無しのデータが大迫には無いようなので来年から半分くらい実験していかなければいけないと思っています。雨よけをしないと雨が葉や房に多く当たるため、病気も起きやすくなるでしょうが、やはり房が一番気になるところです。

レインカット無しで、雨が多く当たるということは特にこの時期のぶどうの割れ「烈果」が起きやすいのではと非常に気にしています。雨が降っても太陽がでて乾けばいいんですが、今年のような太陽が出ない日が続くともうだめでしょうね。

 

着粒量が少ないぶどうですが、収穫まで大事に育てます。

花ぶるい→ブドウトリバ→鳥→裂果

粒を抜きまくりの一年でしたが、もう少しで収穫です。ワインにできる量を確保できないんじゃないかと心配ばかり。でもそれはそれで楽しいし、勉強になるから良いのかもしれませんね。

ぶどうの裂果 ベレーゾンが遅い